iDeCo(イデコ)とは?節税効果が凄いって本当?

「サラリーマンが節税になる仕組みって?」

「iDeCo(イデコ)って主婦でもできるって本当

確定拠出年金(かくていきょしゅつねんきん)という長くて難しい言葉は誰もが頭にクエスチョンマークですよね。

年金のひとつ?

確定って何が?

と困惑してしまします。

今回は、今さら聞けないiDeCo(イデコ)について、詳しく解説していきます。

iDeCo(イデコ)とは?

iDeCo(イデコ)って何?

と聞かれた場合、専門用語では「私的年金の1つです」とお答えします。

しかし、私的年金という言葉も理解しにくい為、簡単に言うと「自分でつくる年金です」とお答えしています。

日本には公的年金があります。

国民全員の加入が義務づけられている「国民年金」と会社員や公務員が国民年金に上乗せして加入する必要がある「厚生年金」です。

この公的年金に上乗せして企業や個人が任意(自分の意思)で加入することができる年金制度が「私的年金」なのです。

私たちの祖父母の時代は公的年金だけでも十分な生活ができていました。

しかし、少子高齢化の日本では受給できる年金額は減る一方です。

支払い義務のある社会保険料などは値上げされ公的年金だけで生活をするのは難しくなってきました。

そこで、公的年金では不足してしまう部分を私的年金で貯めていこう!ということになったのです。

(参考URL 厚生労働書:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/kyoshutsu/ideco.html

語源:個人型確定拠出年金(individual-type Defined Contribution pension plan)

2017年1月から誰でも加入できるようになった個人型確定拠出年金を普及させるために、厚生労働省が「iDeCo(イデコ)」という愛称を作ったのであります。

皆さんの老後の資金を貯めるわけですから、貯めたり増えた分から税金が引かれてしまわないよう非課税にしたり、年金として拠出(貯める)分は所得から控除したりと税制優遇がされています。

公的年金の制度だけでは国民が暮らしていけない!ということで国策の1つとして、この制度が導入されました。

iDeCoで節税

どうしてiDeCoで年金を貯めると節税になるのでしょうか?

もう少し詳しくお伝えしていきます。

iDeCoは運用中も受取る時も税金が軽減されます。

①掛金が全額所得控除

毎月の掛金はそのかたによって異なりますが、例えば毎月2万円を掛け金にした場合、年額24万円となります。

その掛金全額が税額軽減の対象となり、所得から控除されます。

所得税や住民税は所得に応じて決まりますので、所得を下げることで、税金も下げる効果が期待できるということです。

②運用益も非課税

通常、株や投資信託などの金融商品を運用すると、そこから得られた運用益は課税され

ます(源泉分離課税20.315%)。しかし、iDeCoの場合は非課税となりますので、同じ

金融商品を通常運用した場合とiDeCoで運用した場合とでは受け取れる金額はiDeCoのほうが多くなり、通常の投資よりもお得となります。

③受け取る時も控除がある

iDeCoは年金(分割)か一時金(一括)で受取方法を選択することができます。

(金融機関によっては、年金と一時金の併用可もあり)

年金として受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」の

対象となります。

iDeCo(イデコ)の メリット

iDeCoのメリットをみていきましょう。

<1>掛け金が全額「所得控除」される

iDeCoナビに年収や年齢、毎月の掛金を入れることで所得控除による節税額の累計額(60歳まで掛金を積立てた場合)を試算することができます。

(iDeCoナビ:https://www.dcnenkin.jp/tax/

  • 例  年収600万円 年齢35歳 毎月の掛金 68,000円

所得控除による節税額の累計額  4,080,000円

<2>運用益が非課税で受け取れる

通常、投資で得た運用益は課税されます(源泉分離課税20.315%)。

しかし、iDeCoで運用した場合、得られた利益には税金がかかりません。

  • 例 4万円の利益が出た場合

ご覧の通り、idecoでは税金が引かれていません。

<3>公的年金等控除または退職所得控除がある

年金で受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金で受け取る場合は「退職所得控除」が受けられ、所得税が安くなります。

  • 「公的年金等控除」例 2,000万円を年金(10回)で受取る場合、65歳未満

年200万円×25%+375,000円=875,000円(控除額)

200万円-875,000円=1,125,000円(課税対象額)

1,125,000×5%=56,250円(納税額)

  • 「退職所得控除」例 2,000万円を一時金(1回)で受取る場合、勤続年数25年

70万円× (25-20) + 800万円=1,150万円(非課税)

2,000万円-1,150万円=850万円×1/2=425万円(課税対象額)

425万円×20%-427,500円=422,500円(納税額)

*平成27年以降の税率を元に計算しています。将来、税制が変更になる可能性が

ありますのでご注意ください。

iDeCoのデメリット

iDeCoのデメリットを見ていきましょう。

<1>運用期間中に資産を引き出せない

確定拠出年金は年金を貯めるための制度です。その為、原則60歳までは資産(お金)を引き出すことができません。

車の買い換え、家の購入費用など数年先に使う場合はiDeCoではなく流動性の高い預貯金や積立NISAなどが良いでしょう。

<2>口座開設や維持の手数料がかかる

iDeCoで運用をはじめる場合、口座開設や投資信託の運用に手数料(運用管理費用、買付手数料等)がかかります。

金融機関により手数料は異なりますので始める前に比較し、手数料の低いところを探してみましょう。

<3>年金額が確定しない

確定拠出年金の「確定」は拠出する金額が確定していることを意味しています。

将来、受け取れる年金額が確定しているわけではありませんので注意が必要です。

運用次第では受け取れる年金額が異なります。

毎年の運用実績を必ず確認するようにして下さい。

iDeCoの手数料はいくら?

iDeCoは運用益も非課税ですし、様々な控除もありお得な制度なのですが、開始時から運用中、受取り時に手数料がかかりますので確認しておきましょう。

・加入時(初回のみ)手数料2,777円

・運用中にかかる費用(毎月)

積立を行う場合167円

積立を行わない場合64円

・移す時(就職先のプラン等)4,320円

・受取り時(振込の都度) 432円

*注意:手数料は金融機関により異なります

手数料には加入時や運用時に費用が発生する手数料の他に、投資信託などの商品を運用する際に発生する「運用管理費用(信託報酬)」もありますので運用する商品を選ぶ際はこの運用管理費用も確認しておく必要があります。

iDeCoのパンフレットには申込できる商品ラインナップが掲載されています。

比較的、国内商品の信託報酬は低めとなり、海外商品の信託報酬は高めとなります。

信託報酬が低い商品ばかりにすると、利益があまり出せないということもありますし、信託報酬が高めの商品に運用がかたよると、利益が思うように出せなかった場合に受け取れる利益が少なくなってしまうこともあります。

何事もバランスが大切です。過去の実績などを確認しながら、商品をバランス良く選ぶことが重要です。

iDeCoがおすすめの理由

ここまで、iDeCoについて詳しくお伝えしてきましたが如何でしょうか?

「私的年金の1つ」「自分でつくる年金」ということでメリットもたくさんありますので、公的年金だけでは不安なこの時代、iDeCoで私的年金を増やすことはとても重要です。

少し歴史をさかのぼってお伝えしますと、日本の公的年金は誰もが安心した老後を過ごせるよう作られた素晴らしい制度です。

全国民が拠出した年金を高齢になった際に受け取ることができます。

お子様がいないかた、独身のかたでも安心して老後が暮らせるよう、必要なお金(年金)が受け取れるような仕組みでした。

しかし、超がつくほどの「超少子高齢化」となった日本では、その制度を維持することが難しくなってきたのです。

私たちが自ら公的年金では不足してしまう分を自助努力で増やしていかなくてはいけない時代なのです。

そこで国はiDeCoという制度を導入しました。

iDeCoは非課税で年金を運用できるようにした国策の1つです。

iDeCoは所得の高いかたはもちろん、控除の少ない独身のかたなどは節税メリットもあります。

また、公的年金だけでは不安なかたにはもってこいの制度はこちらです。。

毎月、お給料から先取りで拠出されますので貯金が苦手なかたにも向いています。

iDeCoがおすすめの方

  • 所得(年収)が高い方
  • 所得控除の少ないかた(サラリーマン、公務員、独身など)
  • 公的年金に不安がある方
  • 貯蓄が苦手な方

楽天 iDeCoについて

さまざまな証券会社でiDeCoを申し込むことができますが、中でも楽天証券さんは手数料も低く、運用画面も見やすいのため、参考としてご紹介します。

運営管理手数料0円

残高、積立額、期間にかかわらず、誰でも条件なしで無料となります。

iDeCo には様々な手数料がかかるとお伝えしました。同じ投資商品でも手数料がかかるところと、無料のところでは受け取れる利益に差がでてしまいます。できるだけ手数料の低い証券会社で口座を開設されたほうが良いでしょう。

資産管理しやすい運用画面

楽天証券のウェブページで年金資産を管理することができます。楽天証券のID・パスワードで証券資産と年金資産が両方とも管理できます。(金融機関によっては、別々のIDやパスワードが必要)iDeCoだけでなく、ご自身で投資をされる際も運用画面が同じだと商品比較などもしやすいため、とても便利でおすすめです。

まとめ

最初は投資に苦手意識を持たれていたかたも、年数を重ねていくと、「なんで今までやらなかったのだろう?」と仰います。

ただ預貯金しているだけではお金は増えません。

投資によりお金が増えていく経験を重ねると、投資への許容範囲も増えてきます。

これからは自助努力が必須の時代です。

ご自身の私的年金の1つとしてiDeCoを始めるきっかけになれば幸いです。

また、iDeCoとワンルームマンション投資は非常に似た性質がありますので、同時にワンルームマンション投資を検討してみるのもいいでしょう。

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