- 更新日:2024年3月28日
- 公開日:2018年1月10日
ローンパックって言葉をご存知でしょうか?
ワンルームマンション投資を行っている方でもあまり聞きなれない言葉ですよね?
ワンルーム業者の業界用語と言った感じですね。先に言っておきますが、これをやる業者は絶対に信用してはいけません。
その理由も含めて今回はお話ししていこうと思います。
目次
- ローンパックって何?
- ローンパックを受ける業者はリスクが高い。
- そんなリスクを冒してまで業者Bがローンパックを受ける理由
- ローンパックの見分け方
- 危険な業者や不良物件は1Rシミュレーションで解決
- まとめ
ローンパックって何?
こちらのブログで何度もお話しさせてもらっていますが、投資用ワンルームの業界は提携金融機関制度で成り立っております。
※提携金融機関制度についての意味が分からないという方は過去記事を参照してください。↓
不動産会社が投資用ワンルームマンションを販売するためには、そのワンルームマンションに融資してくれる金融機関と提携を結ばなければならないわけです。
ただし、その提携を結ぶまでが非常に難しく、会社設立当初から様々な金融機関と提携を結ぶことは基本的にできません。設立と同時に提携を結べるような金融機関もありますが、ほとんどの金融機関は既定の売り上げや、販売手法など厳しく調査の上、提携を結ぶことになります。
不動産会社によっては、不祥事やトラブルなどを起こして、金融機関から提携の取り消し処分を受けている会社も非常に多くあります。
ローンパックというのは、金融機関と提携を結べていない不動産会社Aが、既に金融機関と提携している不動産会社Bを使って、物件を売買する手法です。もちろん金融機関にはそのことは内緒です。それを容認してしまうと、提携の意味が無くなってしまいますからね。
簡単に言ってしまうと、金融機関を内緒で使わしてもらう、ってことですね。
なので、不動産会社Aから営業を受けていたとしても、売買契約書上は不動産会社Bとの契約になりますので、不動産会社Aの名前はどこにもでてきません。
なので、不動産会社Aと不動産会社Bがグルにならない限り、この手法は成立しません。
ローンパックを受ける業者はリスクが高い。
ローンパックを受ける業者とは今回の事例で言うなら、不動産会社Bのことになります。
もし、金融機関に不動産会社Aのローンパックの件がバレてしまうと、不動産会社Bとしては、金融機関から提携を打ち切りになるリスクが出てきてしまうからですね。
逆に不動産会社Aにとってのリスクはそこまでありません。金融機関にバレたとしても提携しているわけでもないので、ペナルティの受けようがないんですね。
そんなリスクを冒してまで業者Bがローンパックを受ける理由
最も多い理由が「不良在庫物件を処理する為」でしょう。投資用マンションを売主で販売する為には、自社で物件を仕入れなければなりません。中小の不動産会社であれば、潤沢な資金がある訳ではないので、一回でも仕入れに失敗すると、即倒産、ということもあり得る業界なのです。
ワンルームの業界は上場企業は数えるくらいしかありません。中小企業が非常に多い業界でもあります。
※投資用ワンルーム上場企業一覧はこちらを参照ください。↓
投資用ワンルーム資本金1憶以上の会社一覧はこちらを参照ください。↓
また、中小企業でも自社ブランドのマンションを展開しているワンルーム会社は数多くあります。そんな自社ブランドマンションを建築しているデベロッパーに多いのが今回のローンパックなのです。
ワンルームのデベロッパーはマンションを建築するだけでなく、ほとんどの会社が自社の営業部隊でその自社マンションを販売していきます。もちろん直ぐに買い手が見つかって完売御礼なんてこともあるでしょうが、毎回そういう訳にはいきませんよね。
当然売れ行きの悪いマンションも出てくるわけです。では売れ行きの悪いマンションはどうなるか?不良在庫になってしまいます。
しかも、築一年以上経過すると、金融機関からの新築での融資評価が受けられなくなってしまいますから、融資金利も中古扱いになり上昇してしまいます。
要は、ますます売りにくい状況になってしまう訳です。
そうなる前に、デベロッパーとしては物件をさばきたいわけです。
でも、自社でさばききれない。そんな時にローンパックが使われる訳ですね。
物件をさばけないと、自社で決済しなければならず、一度に大量の決済資金(お金)が出て行くことになります。
そのお金が事前に準備できていればいいですが、そうじゃない場合はどうでしょう。資金ショートに陥ってしまいますね。
そうなるくらいならば、多少のリスクを背負ってでもローンパックを受けて、在庫を処分しよう!ってなる訳です。
もちろんそれ以外の理由もあるかもしれませんが、理由はどうあれ、ローンパックをするということは、すなわち金融機関を欺くことと同義です。
そんな行為をする業者がまともなハズがありません。する側も受ける側も同罪であります。
こういった話が出た時点でその業者との取引は絶対にしてはいけません。
ローンパックの見分け方
投資用マンションの話を初めて聞く場合だと、ローンパックを見分けるのは非常に難しいです。
営業マンからもっともらしいことを言われると信用してしまいますからね。
もっとも簡単な見分け方としましては、「最初に営業をしてきた会社が売買契約書上にしっかりと記載されているかどうか」です。
もし、営業してきた会社が売買契約書上に売主として一切出てこない場合は、今回のローンパックを疑って下さい。(販売代理等の場合はしっかりと売買契約書上にその旨明記されます)
危険な業者や不良物件は1Rシミュレーションで解決
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まとめ
投資マンション業界は新規参入障壁が低いので、その分モラルやコンプライアンス意識の低い業者も非常に多く見受けられます。強引な電話営業をする会社も未だに跡を絶ちません。売れれば何でもアリな部分も多いです。その代表例の1つが今回のローンパックなのであります。
※電話営業が無くならない理由は過去の記事を参照してください。
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