最近投資用のワンルームマンションを所有していらっしゃる方からのお問い合わせを頻繁に頂きます。
そのお問い合わせの内容が、「所有しているワンルームの売却DMが自宅に届き、その査定がかなり高い金額なのだが本当に信用してもよいのか?高すぎて逆に怪しい・・・」というものです。
それでは、今回はこの売却DMについて詳しく解説していきます。
目次
- 投資用ワンルームを購入すると売却DMが届く・・・
- DMに反応し、業者に問い合わせするとどうなる?
- ワンルーム売却の一括査定もほぼ同じ手法
- DMやチラシのワンルーム買取価格の信ぴょう性
- ワンルーム売却のDMは無視でOK。
- 危険な業者や不良物件は1Rシミュレーションで解決
投資用ワンルームを購入すると売却DMが届く・・・
投資用のワンルームマンションを購入すると、所有者の自宅に売却のDMが突然送付されてくるようになります。
この売却のDMを送りつけているのは、ワンルームの買取業者や仲介業者です。
どうやってDMを送ってくるの?なぜ所有者の住所がわかるの?
法務局の登記簿謄本をみれば、不動産の所有者を誰でも見ることができる仕組みになっています。
もちろん無料ではなく有料です。
窓口で開示するには1件あたり600円です。
インターネットで登記情報提供サービスを使えば300~400円/1件で所有者の名前や住所を調べることが可能です。
例えば、都心の投資用のAマンションがあったとしましょう。
業者は先ずそのAマンションの住所と地番を調べて、インターネットで登記簿謄本から各お部屋の所有者と住所を調べます。
そこにDMをする。
という訳です。
その物件を欲しい人がいます!的なDMはほぼ全てが嘘。
以下のような内容のダイレクトメールは全て嘘です。
- 具体的に○○○○万円(結構な高値)で購入したい人がいます
- この近辺で予算〇億円で物件購入を検討している人がいます。
- 物件近くにお住まいの資産家が投資物件を探している
- 社宅として企業が1フロア又は1棟購入を考えている
ではなぜそんな嘘をつくのでしょうか?
答えは、「単純に反響をとりたいから」です。
仲介ならば専任媒介契約を結びたいからです。
仲介や買取はオーナーと接点が無いと話になりませんから、とにかく接点を持つことに必死です。
彼ら(業者)はDMでオーナーを刺激し、ひたすら獲物が網にかかるのを待っているのです。
DMに反応し、業者に問い合わせするとどうなる?
取り合えず売りに出してみましょう!
という感じで「専任媒介契約」を結ぶ流れになります。
「専任媒介契約」とは「仲介で物件を売却する契約」のことです。
媒介契約には3種類あります。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
です。
2,3に関しては、1社に媒介のお願いをすると、それ以外の会社には媒介のお願いをすることができなくなります。
よって、仲介業者は2,3の契約をしたがるわけですね。
売り出しの値段は基本的にオーナーさんが自由に決めることができます。
極端な話、相場2000万円の物件だったとしても、3000万で売りに出してもいいわけです。
売り出し価格は自由に決められますから。
例えば、高値で売りに出したとしましょう。
もちろん高値だから売れません。
媒介業者はなんだかんだと理由を付けながら徐々に値段を下げるように誘導してきます。
で、結局売れる金額は相場もしくは相場以下というパターンが多いです。
なのでこのようなやり取りは非常に時間のロスが多いのです。
しかも物件の買主がワンルーム業者などになった場合には最悪ですね。
最初からその買取業者に適正な価格で購入してもらったほうがよっぽど早くそして高値で買い取ってもらえる訳ですから。
仲介(媒介)という形態でワンルームを購入するサラリーマン層はまだまだ少ないのが現状です。
その理由は以下の記事で説明していますのでご覧ください。
※投資用ワンルームマンションの売主物件と仲介物件の違いについて
ワンルーム売却の一括査定もほぼ同じ手法
投資用ワンルーム売却の一括査定もほぼ上記の図で示した手法と同じです。
もちろん真面目に査定額を出している業者も一定数は存在します。
しかし、明らかに他社に比べて高値の場合はほぼ確実に同じ手法です。
取り合えず高値の売り出し価格で専任媒介契約を結び、徐々に売り出し価格を下げていくやり方です。
そもそも不動産の一括査定は基本的にアフィリエイトサイトがほとんどです。
つまり、不動産のプロでもなければ、ワンルームのプロでもありませんから誤解してはいけません。
DMやチラシのワンルーム買取価格の信ぴょう性
普通に考えれば、なんとなく想像できると思いますが、ワンルームマンションの家賃や管理形態(サブリースか否か)、入居者情報などが全く分からない状態で、正しい査定金額など出せるはずがありません。
よって、DMではっきりした値段を提示してくるような業者はその時点でその数字の根拠や信ぴょう性が疑われますのでアウトです。
DMを送るにもお金がかかります。
謄本をとるのにもお金がかかります。
未だに、営業マンを雇ってオーナーさんに直接買取の電話営業をしている会社もあります。
そんな会社に売却をお願いして、安値で物件を買いたたかれないように注意しなければなりません。
ワンルーム売却のDMは無視でOK。
ワンルームを所有した後に自宅に送られてくる売却のDMは無視してください。
問い合わせしてもろくなことがありません。
しつこい会社だと、飛び込みで自宅にまで訪問してきて所有物件の「押し買い」してくるような業者も存在します。
現在、都内の築浅の中古ワンルームは非常に品薄状態が続いております。
よって、何とかして物件を仕入れようとするわけです。
実際に買取詐欺被害も出ております。
しかし今の状況を逆に考えれば、都内好立地の中古ワンルームは非常に需要が高いということが言えます。
また、キャピタルゲイン(売却益)を出しているオーナーさんも非常に増えています。
「ワンルームマンション投資は儲からない、損をする」
そんなブログや記事も非常に多いですが、好立地・適正価格・適正金融機関で物件を購入出来れば、しっかりと利益を残せる投資です。