昨今、様々な会社で副業が認められるようになりました。
2018年に厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作り、「モデル就業規則」から副業禁止を削除しています。
副業は当然所得を得る為に行う訳ですが、この副業がネックで投資用ワンルームの融資を受けにくくなるパターンが存在する為注意が必要です。
今回はなぜ副業が融資に悪影響を及ぼすのか?副業に関するよくある勘違い、また副業の種類による金融機関の考え方も含めて解説していきます。
目次
副業が銀行からあまりよく見られないという事実
副業は本業以外からお金を得るための手段です。
例えば本業で500万の所得があり、さらに副業で500万の所得があれば合計1000万の所得となります。
普通に考えれば融資を受ける際に借り入れの枠も広がり、融資を受けやすくなるだろう・・・と考えます。
しかしながら、銀行はそのような素直な見方はしてくれません。
本業でかなり稼ぎがあったりする場合だと、銀行は退職リスクを懸念するからです。
つまり、副業が軌道に乗ったら本業の会社辞めちゃうんじゃないの?
ということですね。
特に投資用のワンルームマンションの融資などは顧客の属性を非常に重要視して融資をする傾向にあります。
その審査ハードルは居住用の住宅ローンよりも一層厳しいです。
それだけ顧客の属性を大切にしているということです。
融資を受ける際に副業でよくある勘違い
例えば本業で500万の所得があり、さらに副業で500万の所得があれば合計1000万の所得となります。
普通なら年収1000万で審査してくれるだろう、と考えます。
しかしながら、実際に金融機関が審査するのはあくまで本業の収入のみであることがほとんどなのです。
つまり副業の収入はほとんど審査対象としてみてもらえないということですね。
よってこの場合は単純に本業の年収500万で審査されることとなります。
副業の赤字には要注意
副業が赤字であれば、その赤字分と本業の所得を合算して所得が下がることになります。
通常なら赤字は避けたいですよね。
しかしながら、昨今は「赤字副業」なるものもが存在ます。
敢えて赤字で申告することで本業の所得税と住民税を安くする目的の副業です。
そんなことできるの?
と思うかもしれませんが、例えばアクセサリーを通販で販売する副業を開業したとしましょう。
そのアクセサリーを販売や仕入れするために「パソコン代金」「ネット料金」「家賃の一部」「交通費」などを経費計上し、赤字で申告するのです。
そうなれば本業の所得と副業の赤字を損益通算し、本業の所得が下がるため「所得税と住民税」が安くなる、というロジックです。
このように節税のために安易に赤字の副業を行うと融資審査の際に金融機関からマイナスに見られるので注意しましょう。
副業=融資NGではない
副業=融資NGではないので勘違いされないように。
赤字の副業は当然融資審査でマイナスですが、キチンと利益が出ている場合は別です。
しかしながら先ほども書いたように、副業の所得が大きくなると金融機関は退職リスクを懸念する為、融資審査段階で副業の詳細なヒアリングが必須で行われるでしょう。
そこで間違っても
「会社辞めるつもりです」
「いつか脱サラしたいです」
なんて答えないように注意してください。
あくまで金融機関はあなたが「会社員」であることに価値を置き融資しているのですから。
ネットワークビジネスやMLMには要注意
アムウェイなどをはじめとするネットワークビジネスには要注意です。
ヤマトクレジットのカードを作るとローンが組めなくなる?驚きの理由
ネットワークビジネスやMLMをやっている人の融資破綻率は通常の人に比べて高く、キャッシングやクレジットローンなど小口借り入れがある方が非常に多いです。
(※現状では借り入れなど無くとも今後借入する可能性が高いとみられる)
もちろん借り入れが多くなれば不動産投資の融資は受けにくくなりますし、例え融資を受けられたとしても小口借り入れによって生活破綻してしまうような方も少なくありません。
よって、例え大企業に勤務していたとしてもこのような副業をしているだけで融資審査にマイナスの影響がでるのは当然と言えるでしょう。
まとめ
投資用のワンルームマンションや不動産投資の融資において、副業が不利に働く場合があることをご理解ただけましたでしょうか。
しかしながら、「自己資金を貯める」という意味においては副業は非常に有効です。
投資マンションローンの融資基準は年収だけでなく、会社の規模や勤続年数、職種なども詳細に審査されます。
勤務先の規模に関しては転職などしない限り自分ではどうしようもないです。
しかしながら、中小企業にお勤めの方でも自己資金が多ければ、有利な条件で融資してもらえる可能性も高まります。
よって、副業でコツコツ自己資金を貯めることは大いにプラスのアドバンテージとなることもあります。