ワンルームマンション投資を始めようと思ったときに、ほとんどの方が金融機関から融資を受けて物件を購入します。
中には現金一括で物件を購入する方もいますが、そのような方は稀です。
その融資を受けるに当たって、物件購入者のほとんどが「売主不動産業者の提携ローン」を使うことになります。
提携ローンはなぜ存在するのか?
ワンルーム投資でのよくある融資の勘違いなども含めて細かく見ていきましょう。
目次
- ワンルームマンション投資の提携ローンって何?
- ワンルームマンション投資のプロパーローンって何?
- なぜ提携ローンは有利な条件で融資を受けられるのか?
- 売主業者が賃貸管理を行うことでさらに安心
- 危険な業者や不良物件は1Rシミュレーションで解決
- まとめ
ワンルームマンション投資の提携ローンって何?
一定の不動産会社が売主になった場合に使えるローンのことです。
低金利で、フルローンの長期融資が組めるため、ワンルームマンション投資を始める多くの方が使用しています。
勿論、その売主不動産会社が該当する金融機関と「提携」を持っていることが大前提となります。
なので、どんな不動産会社でもこの提携ローンが使えるわけではありません。
その不動産会社の過去の取引実績や金融機関との良好な取引状況があるからこそ「提携」を結ぶことができ提携ローンを使うことができるのです。
また、提携ローンを使うためには基本的にその不動産会社が「売主」となっている物件でなければならず、一般的な「仲介」の物件では提携ローンを使うことが難しい場合が多いです。
投資用ワンルームマンションの売主物件と仲介物件の違いについて
ワンルームマンション投資のプロパーローンって何?
では、不動産業者が売主になっていない場合の物件を買うときや、売主物件であっても不動産業者が提携を持っていない場合はどうしたらよいのでしょうか。
不動産のポータルサイトなどに掲載されている「仲介物件」などがそれに該当します。
その際には、購入者が直接金融機関と連絡を取って、物件資料や自分自身の財務資料などを提出し、審査してもらうことになります。
文字で見ると簡単ですが、何の経歴もないサラリーマンが賃貸経営を0からスタートする訳ですから、金融機関も非常に厳しく審査します。
よって、低金利で融資を受けられなかったり、多額の頭金が必要だったり、融資年数が短期間だったり、そもそも融資不可だったりと、思ったように融資を受けられないパターンが多いです。
なぜ提携ローンは有利な条件で融資を受けられるのか?
「投資用のワンルームマンションを購入する」という行為自体は同じなのに、なぜ提携ローンとプロパーローンで大きな違いが生まれるのでしょう。
それは金融機関の「トラブルを避けたい」という理由が大きいです。
仲介物件ですと、売主はあくまで一般オーナーのパターンが多いです。
購入後(引き渡し後)に何かトラブルがあった場合に売主に責任追及するのが難しい場合が多く、仲介会社はあくまで物件引き渡しで仕事終了なのでその後のフォロー等全く期待できません。
つまり、買主はトラブル時に泣き寝入りとなる場合が多いのです。
その場合には融資を受けている銀行に迷惑がかかるケースもでてきます。
なので、万が一そういったトラブルがおこった場合にも、売主の不動産会社がトラブルを処理してくれれば銀行は安心して融資できます。
また、買主に何かあった場合には売主の業者に責任追及もできるのでさらに安心という訳です。
実際に、買主が物件購入後にローンを遅延したり、債務不履行状態(返済をしない)などの状態に陥った場合、銀行はそのデフォルト物件を買い取るよう売主に指示したりもしてきます。
提携ローンにおいて、不動産業者は売主責任を負う代わりに、買主に低金利で長期のフルローンを提供できる仕組みになっているのです。
売主業者が賃貸管理を行うことでさらに安心
提携ローンを使って不動産業者売主のワンルームマンションを購入すると、基本的に売主業者がその物件の賃貸管理を行うことになります。
つまり、お客さんと売主不動産業者のお付き合いは、引き渡し後も続くのです。
よって、普通の売主不動産業者であれば「その後の管理」のことまで考えてワンルームを販売します。
提携金融機関としても、販売後のフォローまでしっかりとやってくれるので安心できます。
賃貸の管理にはしっかりとしたノウハウとフォローが必須です。
確かに管理会社が賃貸の全てをオーナーの代理でやってくれることは良いことですが、そのせいで全く賃貸管理に関しての知識が無い方も多いのです。
そうなると、例えば原状回復や設備交換費用などの相場が全く分からず、管理会社の言いなりとなってしまう方が多いのも事実です。
よって、自分自身でしっかりと賃貸管理や賃貸募集に関しての知識を事前に学び、実際の賃貸管理会社とのやり取りの中で実務を積極的に吸収するようにしましょう。
まとめ
プロパーローンであっても個人の属性が高ければ有利に融資を引くこともできます。
なので、一概に売主の提携ローンが必ず良い!とまでは言い切れませんが、一般的に提携ローンの方が金利も安く有利に融資が組めるのは間違いありません。
また、仲介物件の中には一般的な提携ローンの金融機関がそもそも融資しないような物件が含まれていたりするので、仲介で物件を購入する際には注意が必要です。
そのような物件を購入してしまうと、いざ物件を売却する際に業者の買取(提携ローンを使った再販売)の出口が無くなってしまうため、大きく価格が下がる懸念があるからです。